令和も「松坂神話」は健在だ! 中日は苦境でいぶし銀が輝きを放ち、15年以来4年ぶりの7連勝で単独3位に浮上した。

リーグ首位打者・高橋周平内野手の長期戦線離脱が確実となった1日。8回裏の勝ち越し劇で接戦を制した。与田監督は「全体的に粘り強さというか、チャンスに強くなってきた気がします」と納得顔。意気消沈してもおかしくない状況だったが、流れに逆らうことに成功。「みんながいい状態でケガもなく不調もなく、ということは絶対にない。流れとしてはいい形だった」とナインを褒めたたえた。

決勝打は高橋に代わって5番に座った阿部だ。同点の8回裏1死一、二塁。藤川の148キロ快速球を押し返し、中堅フェンス直撃の2点三塁打を決めた。「これまでの対戦で振り遅れていたので、振り負けないように。あとはバットに聞いてくれ、と」。3安打で見事に代役を勤め上げ、「周平の代わりはできないけど、少しでもチームに貢献できるようにしたい」と力を込めた。

三塁代役で先発した堂上も2点を追う4回に反撃の8号ソロを放つなど2安打。指揮官は高橋離脱にも「起きてしまったことは仕方がない。選手がいないわけじゃない。新たな競争が出てきたらいいなと思っています」と前を向いた。総力戦で自力優勝の可能性を復活させた。昨季は松坂登板の次の試合は10勝1敗。好データを令和も継続。竜の上げ潮ムードがまだまだ続きそうな気配だ。【佐井陽介】