広島が18日、DeNAと今季最終戦に臨む。難敵今永昇太投手との今季7度目の対戦で、打撃好調の堂林翔太内野手(28)の先発起用が期待される。

出場した直近6試合では犠打のみの試合を挟み5試合連続安打。12日中日戦ではサヨナラ打を放った。レギュラー不在の広島三塁手。ポストシーズンで対戦する可能性が高い左腕を攻略すれば、一気にCSの正三塁手に近づく。遅れてきたスラッガーが救世主に名乗りを上げられるか、注目だ。

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2位を争うDeNAと最後の直接対決でもあり、CS前哨戦とも言える。今季6度対戦して5勝(0敗)を献上する天敵今永に一矢報いて、2位浮上とCSへ弾みをつけたいところ。今、広島でもっとも旬な男、堂林はマツダスタジアムで汗を流し、横浜へ移動した。

先発出場した11日中日戦から途中出場も含め6試合で11打数5安打、2打点。12日はサヨナラ打を放った。「やっとチームの輪の中に入れたような気がする。今は打席の中で決め(ごと)を持って入れている」と話す。東出打撃コーチは「内容もいいんじゃない。打席での入りも悪くない」と上向きの状態に目を細める。

松山、長野の中軸や遊撃小園が固定される一方で、三塁手が固定できていない。状態の上がらない安部と荒さが目立つメヒアの間に、堂林は割って入りたい。今永に今季2打数無安打も、前回対戦は5月10日までさかのぼる。「怖いもの知らず、くらいのつもりで相手に向かっていきたい」。今の勢いを難敵にぶつけたい。CSでも対戦する可能性が高い左腕を打てば、一気に三塁の1番手に躍り出ることもある。

1・5ゲーム差で追う2位DeNAとの最後の直接対決はゲーム差以上に重要な一戦となる。広島が勝てば対戦成績で12勝12敗1分けとなり、勝率で並べば前年順位により、広島が2位となる。CS前哨戦であると同時に、ファーストステージ主催試合を争う一戦でもある。「いい投手の打席に立つのはプラスしかない。自分から仕掛けていきたい」。意気込む堂林のように、攻めの姿勢を忘れてはいけない。【前原淳】

▽広島迎打撃コーチ(対今永に)「簡単に打てる投手ではない。先制点が大事になる。チームとして、いかにフライを上げない打撃ができるか」