故障者が相次いだ状況で、若手の台頭が目立ったソフトバンク。特にブルペン陣では昨年ドラフト1位の甲斐野央投手(22)と15年ドラフト1位の高橋純平投手(22)がセットアッパーとして花開いた。プライベートでも仲のいい「ドラ1剛腕コンビ」が対談し、本音トークを展開した。

   ◇   ◇   ◇

-今シーズンを振り返って

甲斐野 純平から先に言って。

高橋純 今年からスタートくらいの気持ちになれた。大学生なら今年が4年生。今年までに結果を出したい気持ちがあった。まだまだこれからですけど、ひとまず良かったなという気持ちはあります。

甲斐野 高卒でぼくの同級生が入った4年目のシーズンに負けないように、と思ってやっていたので、良かったと思います。

-2人の関係は

甲斐野 年も近いですし、年下でこれだけ数字を残して、率直にすごいなと思う。プライベートでも仲良くしてもらっているので、ありがとうございます(笑い)。

高橋純 1軍上がってからというのは、年が近いというのもあって、お世話になっています。年上ではあるんですけど、超えたい人という位置づけで、1つの目標になっています。

-第一印象は

甲斐野 初めてしゃべったのは寮じゃない? 

高橋純 そうですね。

甲斐野 ぼくは甲子園のイメージが強い。暑い中で淡々と涼しい顔して投げてるなという感じだったので、クールなのかなと思っていましたね。

高橋純 甲斐野さんの印象はずっと、明るくて先輩とも後輩ともつきあえる人。常に話題の中心で、人が寄ってくるタイプの人だなという風に思っていました。ぼくと正反対。どちらかというと人付き合いが苦手。うらやましいと思いながら見ていました。

-実際に接してイメージは変わったか

甲斐野 変わりましたね。クールというよりは、犬みたいな感じです。人付き合いがへたくそとか言いますけど、ぼくのことは全然、なめてますし。かわいげのある後輩です。

高橋純 変わってないですね。やっぱり明るいですし、野球では切り替えがうまい。暗いイメージを人に見せない。持っているのかもしれないですけど。持ってますか?

甲斐野 うーん、持ってない。まぁ、見せないですね(笑い)。

-お互いに投手としてすごいと思うところは

甲斐野 球はもちろん強いですけど、落ち着いてるように見えて意外と闘志を持っている。簡単に崩れないイメージ。すごいメンタルが強い。

高橋純 一番は球のスピード、強さ。158が出るということは160も出ると思っている。1つ学年が違うだけで5キロくらい違う。体もすごく強い。一番強烈な印象は、ゾーンに入った顔つきが変わる。そうなると誰にも打たれる気がしないですね。

-あえて、なおして欲しいところは

甲斐野 もっとかわいがられるような素質があるのに、先輩とかにあまり関わろうとしない。もっといろんな人とコミュニケーション取ればいいのかなとは思うんですけどね。

高橋純 甲斐野さんはじゃんけん弱いんですよ。弱いのに、何かを決める時におとこ気じゃんけん(勝った人が食事をおごったりするルール)にするんですよ。めちゃくちゃ弱いんですよ。そこですかね、嫌いなところは(笑い)。

甲斐野 でも純平から「おとこ気にしましょう」って言ってくれるんですよ。やっぱりおとこ気あるんですよね。さわやかな顔してるのに。

高橋純 うらやましいところしかないですね。