ソフトバンクのグラシアルが決勝弾を放ち、日本シリーズMVPに輝いた。

0-0の4回1死一、三塁。2試合連発となるシリーズ3号3ランを左中間席へ運んだ。巨人菅野のスライダーを完璧にとらえ、ゲームの主導権を握った。大歓声で始まったお立ち台のインタビューでは「全力で戦った結果。ファンのみなさんのおかげです」と感謝。最後は日本語で「アリガト!」と笑みを浮かべた。

「絶対に走者をかえそうと思って打ちにいった。最高の結果になってくれたし、先制できたよかった」

第1戦は逆転2ラン。第3戦は同点ソロ。そしてこの日は先制3ラン。勝負どころでの1発がすべて勝利に直結した。

鋼のような肉体で効果的なアーチを量産。移動中はスマートフォンで動画を視聴。自らが筋力トレーニングをしている姿をチェックしているという。「来日2年目の今年は、少し落ち着いてプレーできているよ」。絶え間ない努力を実らせ、最高の栄誉をものにした。

◆ジュリスベル・グラシアル 1985年10月14日、キューバ生まれ。09年から国内リーグでプレー。17年3月のWBCでは、キューバ代表の5番打者で菅野(巨人)から本塁打。18年からソフトバンクでプレーし、通算157試合で37本塁打、98打点、打率3割1分。187センチ、95キロ。右投げ右打ち。