西武ドラフト2位浜屋将太投手(21)が、原点の場所で無安打デビューを果たした。17日、宮崎・南郷キャンプの紅白戦に登板。

4回のマウンドに上がった左腕は、先頭の愛斗を二ゴロに打ち取り、2人目の山野辺を追い込みながらも死球。それでもけん制死で仕留め、最後は森越をカウント2-2から直球で空振り三振。最速144キロの直球と変化球で、1回無安打無失点で終え「ちょっと緊張したけど、1回ゼロでよかった」と胸をなで下ろした。

南郷は少年時代、夢に見た場所だった。鹿児島県大崎町出身で、小学校時代にソフトボールチームで、約2時間バスに揺られ訪れた。ブルペンでは窓越しに、岸、涌井(いずれも現楽天)の投球に熱視線を送り、サイン色紙片手に、西武の選手を追いかけた。「あこがれでした。外から見ていた。今は逆の立場で南郷に来ている。だから、応援してくれる方には、できる限り(サインを)書いてあげたい」と、プロ野球選手として心に決めている。

2位指名を受けた即戦力。目標はDeNAのエースで侍ジャパンの同じ左腕・今永。「ああいう真っすぐを投げたい。映像でもよく見ています」と研究している。力のある直球を軸にカーブ、スライダー、フォークで左右の打者関係なく打ち取るイメージ。西口投手コーチも「今日はスピードも出ていたし、ブルペンよりマウンドの感じの方がよかった」と合格点を出した。先発、中継ぎいずれも起用できる万能型で、顔はイケメンな獅子の浜ちゃん。「開幕1軍。そこでずっといられるようにしたい」と、誓った。【栗田成芳】