新助っ人に待望の1発が飛び出した。日本ハムのクリスチャン・ビヤヌエバ内野手が、巨人から移籍後、第1号となる逆転3ランを左翼席へ運んだ。

4回1死一、二塁で迎えた第2打席。フルカウントからの7球目、西武松本の142キロ直球をバットの芯で捉えた。低い弾道でフェンスを越えた打球に「一番自分が望んでいたから、うれしい。最高です」と大喜びだ。

生みの苦しみを味わった。オープン戦の打率は1割ちょうど。ヒットを打つことですら容易ではなく、主将の西川に「試合、出たくない」と日本語で愚痴をこぼしたこともあった。実戦17試合目、背番号と同じ44打席目で飛び出したアーチに、栗山監督も「心待ちにしてましたよ、サクラが咲くの」とご満悦だった。

来日1年目の昨季、巨人で放った公式戦8本塁打のうち、5本が4月に生まれた。桜前線の北上とともに、本領発揮の季節がやって来る。