実家がバッティングセンターを経営する、楽天のドラフト2位ルーキー黒川史陽内野手(19)がPRに成功した。

2点を追う8回1死二、三塁。1ボールからロッテ・ジャクソンの内角スライダーを仕留め、同点の2点適時二塁打。「前の打者が左打者でカウント球も予想がついていた。絶対に打ち損じをしないように心がけました」。9回にも守護神益田から左翼手の頭を越える適時二塁打。4回守備から途中出場も3打数2安打3打点と光った。

「宣伝マン」としての顔も持つ。上宮(大阪)で93年センバツ優勝時の主将を務めた父洋行さんは奈良・北葛城郡で「王寺ドームスタジアム」を経営する。軟式球5打席、硬式球3打席、ティーバッティング練習場2カ所などを完備する全天候型。幼少期から打ち込んでいた黒川は、チームの活動休止中に「王寺-」宣伝用のインスタグラムを開設。自身のグッズが飾られた様子などを投稿し、コマーシャルを打っていた。

活躍すればするほど、広告効果は上がる。キャンプから1軍でアピールを続けていたが、活動休止を挟み5月中旬からファーム組に合流。2日からはファーム練習試合に出場し、5日の西武戦で“プロ1号”の2ラン。1軍に合流し、即結果を出した。新人高卒野手の開幕1軍メンバー入りとなれば16年オコエ以来2人目。記録がついてくれば名前もいっそう売れる。最後にアピールタイムを15秒でお願いします…「野球好きなら誰でも。雨でも打てるのでぜひ来てください」。【桑原幹久】