<練習試合:西武4-3ロッテ>◇14日◇メットライフドーム
生き残りへ、ロッテ和田康士朗外野手(21)の覚悟が見えた。2-3の8回、死球で出塁。2度目のけん制球に反応が遅れ、1度セーフの判定が出た後に、リクエストになった。
6回に代走で出塁し、けん制球に引っかかった(そのまま二塁へ走りセーフ)。前日はけん制死。50メートル5秒8の俊足で、6月1日に支配下登録されるも「課題は盗塁のスタートです」と自覚もしていた。開幕が迫り、1軍に残れるかどうかの瀬戸際。これ以上の失敗は許されない-。
3分間、中断した。考えをめぐらせるに十分な時間。セーフが確定し、再開後の初球に勇気を示した。「中間走は自信があります」の言葉通り、悠々と陥れた。二塁まで手動計測で3秒15。送球がそれた。スライディングから立ち上がって三塁を踏むまでは、スタートから8秒23。「1軍の舞台で緊迫した場面で決めることができたのは、自分にとって大きいです」。佐藤の一ゴロで、同点のホームを踏んだ。
危うさを気にするか、それとも? 井口監督は「切羽詰まった場面で走ってもらわなくちゃいけない。ああいうところでひるまず、自信になったと思う」と若者の挑戦をたたえ「シーズンも含め、またこういうところでどんどん使っていきたい」と開幕1軍入りへの前向きさをうかがわせた。
延長10回打ち切りで、今季は試合終盤の1点の価値がより高くなる。二塁まで3秒1台は、歴代の一流ランナーにもひけを取らない。勇敢な心で、ロッテの強烈な切り札になる。【金子真仁】



