28歳の誕生日を迎えた日本ハム玉井大翔投手が16日、変則シーズンでのフル稼働を誓った。この日、千葉・鎌ケ谷でDeNAとの2軍練習試合に登板。1回を無安打無失点で開幕前、最後の調整登板を終え「状態もいいですし、不安はない」と、準備は整った。

開幕延期で生じた時間を、無駄にはしなかった。今月2日に練習試合が再開となって以降、1軍の練習試合では3試合を計4回無失点。オープン戦では防御率3・38と苦しみ「球離れが早かった。投球フォームに粘りがなかった」。フォームを見直し、持ち味の内角を突く投球を取り戻した。

昨季はチーム最多65試合に登板。さらに、中継ぎ陣で最も多く強打の西武相手に登板した。「逃げてしまって、ボール先行になり打たれたら一番しんどい。ストライクで強気に攻めたい」と、すでに開幕3連戦のイメージはできている。

シーズンを通して6連戦が続く超過密日程では、中継ぎ陣の踏ん張りが戦況を左右しそう。「今までためていたものを開幕ダッシュで爆発させて、1年間しっかり投げ抜きたい」。ピンチには欠かせない背番号54。今季も火消しは、道産子右腕にお任せだ。【中島宙恵】