ソフトバンクのポイントはバレンティン。キャンプから順調に仕上げてきている印象で、個人的にはMVP候補に考えている。それくらいやりそうだ。

理由はいくつかあるが、まずチームが変わり、気持ちを新たにプレーすること。もともと走塁など細かいところで「抜く」クセがある選手だが、工藤監督も「走らないと使わない」と断言している。ソフトバンクは選手層が厚く、すぐに取って代わられる緊張感もあり、これまでとは心持ちが違うだろう。

また本拠地がペイペイドームに変わることもプラス要素。ヤクルト時代の本拠地・神宮も狭い球場だが、ホームランテラスのことを考えれば、広さは大差ない。その中で、風の影響を受けないドーム球場になることで、力まずに打席に入ることもできるだろう。外国人枠にも入らないため、幅広く選手起用することもできそうだ。

昨年、レアードの穴が埋まらなかった日本ハムは、長打力のあるビヤヌエバが出遅れるのが痛い。練習試合でも上位打線は調子がよく、つながりがいいだけに、戦力が整うまでどう戦っていくのかに注目したい。

投手陣は有原に加え、マルティネス、上沢が帰ってきた。3人がしっかり回ればAクラスは外さないだろう。先発が6枚そろっているようなチームはなく、連戦が続く中で、昨年のショートスターターのような作戦が使えればアドバンテージになる。(日刊スポーツ評論家)