体重108キロを誇る3年目の楽天岩見雅紀外野手(26)が通算26打席目で初安打初本塁打となる先制ソロを放った。

2回、ソフトバンク東浜の初球カーブを左翼席へ運んだ。駆け足でホームへかえり、ベンチでチームメートの祝福を受け、笑顔をはじけさせた。「1本出るまで長かったなと思います。ファンの方、監督、コーチにも待ってもらったなと思います」と率直な思いを口にした。

滋賀・比叡山高で高校通算47本塁打を記録。消防士志望から一転、1浪で慶大へ進学。東京6大学野球歴代3位の通算21本塁打をマークし「慶応のバレンティン」との異名を引っさげ、17年ドラフト2位で入団した。1年目の18年は24打席に立ち、24打数無安打。2年目の昨季は1軍出場なしに終わった。

3年目の今季は開幕2軍スタート。イースタン・リーグで35試合に出場し、打率3割2分5厘、7本塁打を記録し、8日に今季初の1軍昇格を果たした。9日ソフトバンク戦で代打出場も捕邪飛。この日は7番DHで今季初スタメン出場となった。

「今年(渡辺)直人さんと行った自主トレで野球に臨む姿勢、試合に臨む姿勢など考え方を教えてもらったことが良いきっかけになりました」と好調の理由を口にした。ファームでは打撃コーチからバットを短く持つことを提案され取り組んだ。コンタクト率に重点を置き、持ち前のパワーも生きてきた。「1本出せたことはうれしいですが、これに満足せずもっともっとヒットを積み重ねていきたいと思います」と見据えた。

昨季2軍監督として岩見を見てきた三木監督は「去年も結果が出ずに僕と一緒にやっている期間も長かった。本当に努力をした。努力したものがああやって形になってよかった。これを機にいろんなことに向かって頑張ってほしい」とたたえた。