球春到来を待ち切れなかった。ヤクルト奥川恭伸投手(19)が1月31日、キャンプ地沖縄・浦添の「ANA BALL PARK 浦添」でキャンプイン前日に“フライング”ブルペン入り。気温20度で青空が広がる中、軽快に投げ込んだ。

「すごく暖かくて投げやすそうだったので。今日は20球から30球くらいだと思います」と説明した。捕手に立ってもらい、7割程度の力で、フォームやバランスを確認。ときおり笑顔を見せながら、リラックスした様子で汗を流した。

初めての1軍キャンプ。本来であれば初日からブルペンでアピールといきたいところだが、キャンプ初日はブルペンには入らない予定。昨年は右肘の炎症などで2度のノースロー期間を経験した。高津監督からは、他の投手陣と異なり、投球予定を明確に設定し、球数や投球間隔を管理する方針を出されている。オーバーワークを防ぎ、まずは1日の流れを知ることから始める。沖縄での1カ月間は「投げられれば投げたいと思っているので、自分の体と相談しながら投げたい」。焦らず、慎重に調整を進めていく。

2年目の今季はプロ初勝利もかかる。飛躍の1年にするために、状態も順調に上がってきた。抑え気味でスタートしても、投球時には首脳陣に成長を見せていく。「どんどんアピールしていけるように。とにかくけがをせずに頑張っていきたい」と静かに闘志を燃やしていた。【湯本勝大】

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