阪神取材班がキャンプで興味を持ったテーマ、事象を取り上げる随時企画「推しポイント」。第7回はジェフリー・マルテ内野手(29)の新フォームに焦点を定めた。

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昨季の残像と比べて、トップの位置にズレを感じた。マルテの打撃フォームだ。27日の練習試合・中日戦(北谷)で21年初実戦に臨む予定。前日26日はランチ特打で60スイングし、4本の柵越えを放った。そんな数字以上にフォーム改良の意図が気になったので、早速本人に問いかけた。

構える際、バットを右肩に乗せる。右肩とバットの間に空間があった昨季との違いは明らかだ。「もっと良くなるようにね。ボールまでの距離、コンタクトするまでの距離を短くできるんじゃないかと思って、試しているところなんだ」。ナイスガイな助っ人は笑顔で狙いを教えてくれた。

来日2年目の昨季は3番三塁で開幕スタメンを勝ち取りながら、左ふくらはぎ負傷が長引いて29試合出場にとどまった。今季はサンズ、陽川、原口らと一塁レギュラーを争う立場。今キャンプも早出特守に精を出すなど、その前向きな姿勢は首脳陣も高評価する。

27日中日戦は5番一塁で先発し、いきなりエース大野雄と対決する予定。「やっと自分の好きな野球ができる。自分の状態をしっかりキープすることが一番。しっかり準備してベストを尽くしていきたい」。1カ月後の開幕へ、1軍助っ人枠争いもいよいよ本格化する。【佐井陽介】