一撃必殺の「初球キング」が、首位阪神を2日連続で沈めた。巨人岡本和真内野手(24)が1回の先制機に阪神秋山の初球を2点適時二塁打。21日の2打席連続本塁打に続き、初球をひと振りで仕留めた。2冠王を獲得した昨季は初球打ちで打点と本塁打を量産。積極性を取り戻してきた「若大将」が勢いづけた打線も今季初の1試合4本塁打、3試合連続の2ケタ安打。2連勝でカード勝ち越しを決めた。

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またも初球の低めをすくい上げた。1回1死一、三塁、岡本和は阪神秋山の130キロカットボールを左中間へ運んだ。「何とか先制点を取りたかったので、間を抜けてくれて良かったなと思います」。先制の2点適時二塁打でチームに流れを呼び込んだ。「負けられない」と言った首位攻防戦で、3日連続となるチーム2桁安打の口火を切った。

前日21日は2打席連続で初球を捉え、連続アーチをかけた。この日も、昨季から9打数無安打に封じられていた秋山の初球を迷わず振り切った。初球への意識について「特にはないです」と言うものの、本塁打、打点のリーグ2冠を獲得した昨季、初球の打率は3割9分7厘を誇った。7本塁打、16打点はカウント別最高の数字。積極打法で自身初のタイトルを獲得した。

同学年の存在が自身を後押しする。先発高橋、2戦連続で5番を打った香月は同世代。22歳シーズンから4番に座り、セ界の猛者と1人戦い続けてきただけに「すごい刺激になりますし、同級生が他の学年の人たちに比べたら少ない中で、みんなで1軍でやれているのはすごくうれしい」という。ベンチを温める岸田も含め、普段からよく話し、一丸となって戦っている。

前回対戦では負け越した阪神との伝統の一戦を勝ち越し、2ゲーム差に詰め寄った。通算100号に王手をかける主砲は「引き続き頑張りたいなと思います」と短い言葉に思いを込めた。積極性を取り戻してきた「初球キング」の勢いが止まらない。【久永壮真】

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