目を覆いたくなる光景が広がった。巨人は同点の6回、先発高橋が無死満塁から中村奨に勝ち越しの2点適時打。大江と田中豊も失点を重ね、4番手井納がクロンに満塁弾を浴びて万事休す。打者12人に攻めたてられ、15年5月5日広島戦以来の1イニング9失点。原監督も「6回が全てでしょうね」と受け止めた。

残り100試合にして、救援陣が苦しんでいる。直近10試合で7回を投げ抜いた先発は2人で、救援防御率は5・29。リリーフ陣の投入時期が早まることで登板回数も必然的に増加。この日に抹消された野上に続き、田中豊も負傷交代と負のループに陥りつつある。

打開に向け、即座に動いた。試合後、井納と田中豊の2軍降格を決定。21日の中日戦(バンテリンドーム)からデラロサと桜井俊貴の昇格を決め、もう1人は沼田翔平が濃厚の模様だ。デラロサは米国の市民権取得手続きによる渡米から3日に再来日し、自主隔離をへて18日から1軍練習に参加。この日はフリー打撃に登板し最速152キロと状態の良さを示した。原監督は「みんなの力が出せるように、我々がしっかりするということでしょうね」と締め直した。守護神復帰を足がかりにブルペンを整え、悪い流れを断ち切る。【浜本卓也】