“怒り”を打球に乗せた。楽天島内宏明外野手(31)が12日、「日本生命セ・パ交流戦」阪神2回戦(楽天生命パーク)で2年ぶりの2桁本塁打となる10号ソロを放った。

2点を追う4回1死、阪神伊藤将からカウント1-1で甘く入ったカットボールをバックスクリーンへ運んだ。

実は“ミス”があった。この日の登場曲は、前日と同じDo AS Infinityの「陽のあたる坂道」。実際は、ブラックビスケッツの「Timing」をリクエストしていたが、手違いがあり流れずじまい。本塁打後に「これ関係ないですけど、登場曲が変わってなかったので広報に喝!」とコメント。ただ、そんな事実を全く知らないファンからの手拍子には「ホームではお客さんが後押ししてくれますね」と語り、応援を力に変えた本塁打だった。

ここまで交流戦全17試合に4番で出場し、63打数18安打、打率2割8分6厘、4本塁打、17打点と活躍が光る。ただ、チームは1-9で大敗。球団初の交流戦優勝は消滅した。石井GM兼監督は「この2連戦はうまく打たされているので、良いコンタクトができればまたいつも通りうちの流れになる」と前を向いた。

13日の同戦が交流戦最終戦で、リーグ戦再開となる18日オリックス戦までは試合が予定されていない。島内は「ここまで6連戦でみんな疲労もあると思いますが、最後勝って、ちょっと休んでリーグ戦に入っていきたい」と力を込めた。【相沢孔志】