ソフトバンクが首位オリックスとの直接対決3連戦で1勝もできず、引き分けを挟んで3連敗を喫した。

ゲーム差は今季最大の「6」に広がった。過去、逆転優勝した最大ゲーム差が、南海時代の64年の「6」で、デッドラインに立たされた。早ければ9月2日にも自力優勝の可能性が消滅する。4年連続日本一軍団が、残り42試合となった終盤で追い込まれた。

ことごとくリズムが悪い。2回は無死満塁の絶好機で1点も奪えず。4回はオリックス福田の飛球を左翼手アルバレスが落球し、その後逆転を許した。同点の7回は、山足のボテボテのゴロを処理しようとしたスチュワートと甲斐が交錯。その後に嘉弥真、津森ら頼みの救援陣が打ち込まれ、万事休した。工藤公康監督(58)も「(7回の4失点は)重いです」と、一言。口調も重かった。

緊急事態も発生した。代役守護神で今季6セーブの岩崎が、この日右肘のコンディション不良により出場選手登録を抹消。森、モイネロに続き、またしても「9回の男」が離脱した。さらに代走の切り札、周東も右肩の違和感で抹消。必勝パターンのピースが2つも欠けた。指揮官は「今いる人間でなんとかやっていきたい」と話すが、戦力ダウンは否めない。

9月3日からは、本拠地にオリックスを迎えて3連戦がある。指揮官は「やられたらやり返す」と誓った。窮地に追い込まれた王者が、福岡で逆襲する。【只松憲】

▽ソフトバンク渡辺雄(5回2死一、三塁で救援登板。吉田正を遊ゴロに仕留め) 今季初登板でしたが、腹をくくって投げました。難しい場面でしたが、自分の投球ができて良かったです。

▽ソフトバンク栗原(8回、13号ソロを放ち) リードされたが、自分のやるべきことをやろうと打席に入りました。自分のスイングが出来たと思います。