育成からはい上がった韋駄天(いだてん)の日本ハム宮田輝星(ほくと)外野手(23)が、念願の1軍デビューだ。19年育成ドラフト1位で、福岡大から入団。プロ入り2年目の前日8月31日に支配下入りを果たし、この日、1軍登録された。

出番は10-0の7回1死一、二塁。代打で登場すると、2ボール2ストライクから粘って、7球目の直球にバットを合わせた。打球はボテボテの二ゴロとなり、あわや4-6-3の併殺だったが、自慢の快足を飛ばし、なんとか一塁はセーフに。「初球から行こうと思っていたんですけど、緊張しなかったが故に、いつも通りに行きすぎて簡単に見逃してしまった」と、見逃したファーストストライクを悔やんだ。

とにかく“質問魔”だ。栗山監督や現役通算最多盗塁を誇る西川、ライバルの新人五十幡にも、物おじせず、疑問に思ったことは何でも聞きまくるなど、向上心に、あふれている。指揮官も「面白いタイプで、平気でオレにポロって何か言ったりする。いいキャラだよ」と、愉快そうに目尻を下げた。「まったく緊張しなかった」と強心臓を発揮した宮田は「今日は打てなかったですけど、また次につなげられるようにしたい」と、先を見据えた。【中島宙恵】