阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が、1軍中日戦の試合前練習に合流した。前日22日の同戦後、矢野燿大監督(52)は佐藤輝の1軍昇格を明言していた。

広報代理取材で佐藤輝は、復帰を待ちわびたファンの存在に「すごい励みになりましたし、早く1軍の舞台に帰りたいと感じていました」と感謝。「しっかり打つことが求められていると思う。そこをしっかりやりたいなと、自分のできることを一生懸命やりたいと思います」と意気込んだ。

アップ開始前には、井上ヘッドコーチに促されナインの前であいさつ。「フレッシュな僕が入ったことで、このチームの流れを変えられるように頑張ります」とちゃめっ気たっぷりに士気を高め、拍手で歓迎された。中日ビシエドからも声をかけられ、ライバルからも注目度も抜群だ。

佐藤輝は自己ワーストの35打席連続無安打と打撃不振で10日に出場選手登録を抹消された。2軍では7試合で29打数9安打、打率3割1分。19日のウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ)では1、2軍通じてプロ初となる4安打を放った。同22日広島戦(由宇)では8月19日の1軍DeNA戦(東京ドーム)以来、約1カ月、72打席ぶりのアーチを左翼席に放り込んだ。

直近4試合は17打数8安打、打率4割7分1厘と状態を上げて1軍切符をつかんだ。チームは佐藤輝の降格後の9試合で平均得点はわずか2・1点。直近5試合本塁打なしも今季3度目のワーストで低調が続いている。前日22日は1-2で敗戦し、19日ぶりに首位陥落。佐藤輝は打線の起爆剤として期待が高まる。

矢野監督は「ファームに行って気持ちの変化やいろんなことがあったと思うんでね。テルらしくやってくれれば」と期待を込めている。ルーキーも「一番求められているのはホームランだと思います。いろんな練習への意識がファームでいい経験になった。上に戻った時も生かしていきたい」と気合十分だ。

中日先発は左腕の笠原で、佐藤輝とはこれまで対戦なし。試合は午後2時試合開始予定。