亜大・岡留英貴投手(4年=沖縄尚学)は、阪神が5位指名し交渉権を獲得した。

スリークオーターとサイドの中間あたりから投げ込む「ロークオーター」。スピンの利いた力強い直球とスライダー、ツーシームと緩急が持ち味だ。

岡留の大きな特徴は体の柔軟性にある。小さい頃から体が柔らかく、ブリッジはお手のもの。「走り方も腰を反りすぎて。体が柔らかすぎて地面に力が伝わらない。小さいころはこれが自分の欠点だと思っていました」。投球フォームも胸の開きが柔らかすぎて、なかなかうまく作れなかった。

転機は大学1年秋。生田勉監督(55)が骨盤の横の動きに注目。「球に力が伝わる」とサイドに転向するとめきめきと力を発揮した。「この腕の角度からはスピードが出にくいと思うんですが、人よりも体が柔らかい分、可動域があるのでスピードが出るのかな、と思います」。4年春に最速150キロを計測。今夏は腕の位置を少し下げたことで球が縦回転から横回転に変わり、キレが増した。

サイド転向後は「いつかはオーバースローに戻したい」と思っていたが、今は「これが僕の武器です」と胸を張る。貴重は変則投手として、プロの舞台で躍動する。

沖縄県糸満市出身。180センチ、87キロ、右投げ右打ち。