多士済々の「高卒2年目世代」をバリバリに意識し、3年目の開花を目指す。楽天黒川史陽内野手(20)は「同級生には負けたくない」と力を込める。

【関連記事】楽天ニュース一覧

同世代は奥川恭伸、宮城大弥、紅林弘太郎、佐々木朗希ら早くもプロの世界で頭角を現してきた。自身は今季ファームで打率3割1分9厘をマークしたが、1軍は34試合出場で1割8分7厘。初アーチこそ放ったが、まだ1軍の壁は厚く、活躍とはいかなかった。同じ内野手の紅林がスタメンでグラウンドに立ち続ける姿を見て「刺激になった。ああいうふうにずっと使ってもらえる選手にならないといけない」と強く感じた。奥川、宮城、佐々木とピッチャー陣の活躍も向上心をくすぐられる。

今季に感じた課題は「1軍のストレートに打ち負けること」。速く、強い直球への対応が難しかった。現在はスイングスピードのアップをさせ「打ち負けない」力を培っている。足りない部分に向き合い、レベルアップする。試合に出られるならば、どのポジションでもいい。「もらったチャンスで結果を出して奪っていくしかない」と話す。

智弁和歌山では甲子園に5季連続出場した。日本一が目標だった最後の夏は、奥川擁する星稜に延長14回の末敗れた。自身も6打数無安打と封じられた。上のステージでも後塵(こうじん)を拝すわけにはいかない。すでにプロの一線で戦う同世代のライバルたちに追いつき、追い越せるようバットを振り込んでいく。【上田悠太】