ソフトバンクは11日、ペイペイドームでのファンフェスタで育成を含む19選手の新入団発表を行い、ドラフト1位のノースアジア大明桜・風間球打投手(18)が背番号「1」を初披露した。「1」の大先輩、王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(81)はその後のウエルカムパーティーで初対面。「風間1世になれ」と金言を送った。

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王会長が、ドラフト直前に「すばらしい素質を持った投手。必ずや、将来はエースになってくれる」と大絶賛した風間と初対面した。新入団選手発表で初めてユニホームに袖を通し、背番号1を披露した右腕に「1をつけるということは期待されているということだから。みんなが望んでもなかなか入れない世界。悔いのないように思い切ってやってほしいよね」と大いなる飛躍を願った。

「1」と言えば、王会長が巨人で現役時代に背負い、永久欠番となっている背番号。ホークスでも秋山や内川ら主力がつけてきた。だが、王会長はそんな歴史的背景を度外視して訴えた。

「みなさんはすぐ、2世とかなんとかって言葉を使うけど。誰2世とかそういうことはないんですよ。その人1世なんだから。みんな自分なりの夢を持って、頑張ってくれればいいよね」

「風間1世」として、重みのある背番号1を自分のカラーで染めるよう期待を込めた。

風間自身も「王会長には負けずに、と言うか。歴代に名前を残せるようないい投手になれればと思います。自分が記録を塗り替えるような投手になれば、周りからも覚えてもらえる」と、ビッグネームにひるむことなく高みを目指している。これまで掲げてきた「300勝」の目標にも「200よりも300。200は他の選手も目指している数字なので」と言い切った。大先輩からの金言に応え「風間1世」として、新たな「背番号1」像を球史に刻む。【山本大地】

○…藤本監督はステージでルーキーたちを出迎え「全員、堂々としてましたね。ぼくの方が緊張しとったかも分からない」と褒めた。オリックス時代の98年に背番号1だった指揮官は、同じ番号をつける風間について「僕は体が太いからね、1が細く見えて不細工やったんですけど。(風間は)よう似合ってましたよ」と笑った。