新人王のオリックス宮城大弥投手(20)が先輩に宣戦布告した。15日、大阪・舞洲で自主トレを公開。昨季、投手4冠でMVPや沢村賞に輝いた山本への“マウンティング”を目標に挙げた。

【関連記事】オリックスニュース一覧

昨季13勝で新人王を獲得した3年目左腕にとって、進化の問われる1年。モチベーションがある。目指すタイトルを聞かれると「防御率」と答え、ニヤリとした。

宮城 先輩がいるので、その人から1つ取りたい。できれば、いろいろなタイトルを取って(山本に)モノを言えるような人になりたい。ちょっと言いたいことがあるので。(内容は)秘密ですけど。あの人、結構バチバチに来たそうな顔しているので。こういう(宮城の)記事とか見たら。自分もシーズンが始まったら乗っかかりにいきます。

宮城にとっては「優しくしてくれるし、ふざけても許してくれる」と慕う先輩。とはいえ、山本が一番弟子からの露骨な挑発をどう受け取るかは興味深い。

ただ、宮城がマウントを取るには課題がある。1年間ローテを守ったが、不振で勝ち星が伸びない後半戦はマイナス思考になった。メンタルの改善が必要と自己分析した。

宮城 もったいないというか、あまりいいとらえ方ではなかった。(登板の)少し前から切り替えられたらと思っている。調子の関係なしに中6日でずっと回っていきたい。まず13勝を超えられたら。

今年の1字を「勝」とした20歳。侍エースのタイトル争いに勝って、やられっ放し状態を脱したい。【柏原誠】

 

◆昨季の宮城 高卒2年目で開幕2戦目の先発を任され、西武に勝利。そのまま先発ローテに定着すると、6月2日の阪神戦で負けるまで5連勝を飾った。その後、トレードマークだった長い髪の毛を突然丸刈りにして驚かせた。前半戦は山本と並ぶリーグ最多の9勝(1敗)。人気ぶりも加速し、球宴ファン投票で先発部門1位に選ばれた。9月は白星なしと苦しんだが最終的に13勝4敗、防御率2・51で新人王に輝いた。