レギュラー再奪取へ、強烈な1発で爪痕を残した。楽天田中和基外野手(27)が、阪神戦に「6番右翼」で先発出場。

先頭で迎えた4回、カウント3-1から藤浪の外角低めの151キロ直球を鋭いスイングで捉えた。スコアボードのど真ん中に直撃し、得点表示を消す“破壊弾”。第1打席に秋山から放った右翼へのソロに続く連発に、「手応えは完璧だったので、入るかなと思ったが、あそこまで飛ぶとは思わなかった」と驚きを隠さなかった。

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“脱フルスイング”が土台になっている。「(大きく構えると)思い切り振ってしまう。極力それを我慢するために」と、体の近くでバットを構え、コンパクトに振るフォームに改造した。インサイドアウトをより意識することで、バットコントロールも向上。インパクトの強さも生まれ、速球にも力負けしない打撃につながっている。

17日のヤクルト戦でもソロを放ち、ここ2戦で3発。長打が目を引く一方で、ここまで出場した練習試合4試合で、計11打数3安打。本塁打以外に安打は出ていない。「ホームランはラッキーパンチ。たまたま最高の結果が出てるというだけ。本当はきれいなヒットを打ちたい」と、浮かれることなく足元を見つめる。 18年に新人王を獲得。昨季は開幕スタメンを勝ち取るも、出場61試合で打率1割3分6厘、ノーアーチ。辰己、島内、岡島らに定位置を譲った。「期待をすべて裏切るような1年になってしまったので、今年は少しでも多くの試合で貢献したい」。今季は新たに西川、マルモレホスも加入。激化した外野手争いを、全力で勝ち抜く。【湯本勝大】