初の都市対抗出場へ、新人選手も猛練習を積んでいる。創部2年目を迎えた社会人野球のテイ・エステック(埼玉・行田市)が2日、鴻巣市内で強化合宿を行った。

2月28日から始まった強化合宿は3日目。午前8時ごろから午後9時まで、練習に専念する。早出練習よりも早く動きだす選手や、日が落ちればナイター照明をつけて練習を続ける選手もいるという。

東海大から新加入した門馬大(ひろ)内野手(22)は「これから歴史をつくっていくチーム。大学ではレギュラーではなかったので、まずはそこを目指してチームの力になりたい」と話した。

父の門馬敬治前東海大相模監督からは「頑張ってこい」と激励のメッセージをもらった。高校と大学は寮生活だったため初めての1人暮らしで、自炊にもチャレンジ中。レシピを調べながら、野菜炒めなどを作っており「料理は研究中です」と笑った。

新加入5選手のうち、3人が内野手。肩の強さが持ち味の大角健人内野手(22=青学大)はケガのため、4年の秋季リーグに出場できなかった。悔しさもあり「社会人は誰でも野球ができる訳ではないので、感謝の気持ちです。ケガなく活躍したい」。鳥井蓮内野手(22=横浜商大)は、フリー打撃で快音を響かせた。「新人がチームの力になれるように、一緒に頑張りたいです」と意気込んでいた。

田中彗(すばる)投手(22=平成国際大)は、最速150キロ右腕。二松学舎大付では、3年夏に甲子園出場も経験した。大学では右ひじのケガもあってプロ志望届の提出を断念したが、リハビリを経て今年4月のJABA足利市長杯での完全復活に向けて徐々に練習量を増やしている。「(ケガで)大きな挫折もあって野球を続けるか悩んだ時期もあった。でも続けることで恩返しができると思った」と明かした。社会人1年目は球速にこだわり、目標は155キロ。「実力がアップすればチームの結果にもつながる。活躍して周りから注目される選手になりたい」と意気込んだ。

左腕の岩佐嵐投手(22)は、山梨学院大から加入。多彩な変化球を持ち、高い制球力が持ち味。全体練習後も、田畑投手コーチとフォームについて話し合った。「自分が結果を出せばチームも勝てると思うので、そこを目指したい」と話した。

都市対抗、日本選手権の出場を目指し、昨季から主将を務める荒木裕也外野手(24=東海大)は「(創設)2年目も勢いをつけるには、新しい力が必要になると思う。オープン戦からチーム内で競争していきたい」と話した。