オリックスの山本由伸投手(23)が7回無失点の好投で、今シーズン2勝目を手にして、昨年から続く自身の連勝を17に伸ばして球団記録に並んだ。

【ニッカン式スコア】2日のオリックス―日本ハム戦詳細スコア

シーズンをまたいだ連勝記録は12~13年田中将大(楽天)の28連勝だが、オリックスでは阪急時代の70~71年に足立光宏が記録した17連勝が最長。試合前時点で山本が球団記録に王手をかけていた。

山本は昨年5月28日ヤクルト戦から連勝を続け、15連勝で21年シーズンを終了。今年も3月25日西武との開幕戦に勝利し、自身16連勝中だった。

○…51年前の記録に並ばれた元阪急足立光宏氏(82)が山本をほめたたえた。「自分で言うのもおかしいけど、すごい記録。立派です。負けないのは大変なこと。自分が抑えても打撃や守備、相手投手との兼ね合いと、いろいろあるんだから」。同氏の記録は70~71年。肩の故障があったが連勝記録から再び白星を伸ばし通算187勝。下手投げでタイプの違う山本の印象は「体が大きくないのにスピードもキレもあって、いい投手」と語った。「まだ上がいる。田中君の記録を目指してほしい。何よりケガしないで頑張ってほしいね」と後輩に温かい視線を向けた。

▼山本が昨年5月28日ヤクルト戦から17連勝。シーズンをまたいだケースを含む17連勝以上は、12~13年に28連勝した田中(楽天)以来でプロ野球8人目。オリックスでは阪急時代の70~71年足立に並ぶ球団タイ記録となった。連勝中の山本はすべて先発し、失点が2点以下。途中に救援勝利を挟まずにオール先発勝利で17連勝は田中に次いで2人目だが、オール2失点以下の17連勝は初めてだ。

◆足立光宏(あだち・みつひろ)1940年(昭15)3月10日、大阪府生まれ。西高(大阪)から社会人の大阪大丸を経て、59年に阪急入団。62年5月24日の南海(現ソフトバンク)戦で1試合17奪三振のプロ野球記録(当時)を樹立。67年には防御率1・75で最優秀防御率のタイトルを獲得し、最優秀選手、ベストナインにも選ばれた。69年日本シリーズ優秀選手賞を受賞。80年に引退。阪急一筋実働21年で通算187勝153敗3セーブ。日本シリーズ通算26試合登板は2位タイ、先発19試合は史上最多。引退後は阪急2軍投手コーチ、阪急、オリックススカウト、関学大コーチなどを務めた。