日本ハムの育成ドラフト1位、福島蓮投手(18)が実戦デビューで、いきなり自己最速を4キロ更新した。7回に登板し、2人目の打者への2球目の直球が148キロを計測。八戸西時代は144キロが最速だったが、大きく上回った。「そんなに(球速は)意識していないです。これから徐々に上げていければ」と冷静に受け止めたが、体づくりの成果の一端だ。

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1月の入寮時は65キロだった体重は「72、3くらいまで」増えたという。3月から管理栄養士と相談して食トレに本格着手。朝は白米400グラム。昼はおにぎり2個にうどんなど。夜は再び白米を600グラムを食べるのが日々のノルマとなっている。「きついです。できれば食べたくない」と苦笑いも、体格はアップ。直球の質も「変わってきたなっていうのは多少はあります。指先のはじくというか、押し込む感覚がちょっと強くなった」。この日の真っすぐも威力十分だった。

初実戦は12球のうち、10球がストレート。ファウルも空振りも奪い、最高の3者凡退デビューとなった。「今日はコースというよりも強い球を投げることを意識していたので、その辺はよかった」と笑顔。多田野数人2軍投手コーチ(41)も「育成で結構苦労しているけど、ブルペンではしっかり上からたたいたピッチングを辛抱強くやってくれて、マウンドでもしっかり出せていた。最高のピッチングですよ」と、賛辞を送った。

今後も食トレを含めて体づくりは継続し、190センチの長身をスケールアップさせるべく、まずは11月までの目標体重を78キロとしている。福島は「今のペースだったらいけるんですけど、夏痩せると思うので」と心配したが、プロで戦うための土台が築ければ、支配下選手登録も近づくはずだ。