28日の敵地中日戦でプロ初登板初先発する阪神ドラフト1位の森木大智投手(19)が26日、1軍本体に初合流した。人生初見参のバンテリンドーム。練習前に投手陣がマウンドチェックを行った際、森木は周りから促され「精いっぱい頑張るんで、あとはよろしくお願いします!」とマウンド中央で力強く所信表明した。

「もう1軍に入ったので、ここで結果を残すしかないので、気を引き締めて練習できてよかったです」

中堅エリアでキャッチボールを行い、その後は矢野監督が見守る中、ブルペンで投球練習を実施。最後はダッシュで締めくくり、2日後に迫るデビュー戦に備えた。指揮官からは「細かいことは考えずに、全力でゾーン内で押していけ」と声をかけられたといい、「自分もそういう思いだったので、どんどんいきたい」と目をギラつかせた。

入団前から「今年の目標は1軍で1勝」と掲げていた。2軍公式戦は主に先発で11試合に登板し、4勝2敗、防御率3・28。試合で投げるごとに経験、成長を積み重ね、念願のスタートラインに立った。「チャンスを与えていただいた。しっかり勝つピッチングをするのが自分の持ち味。真っすぐでどんどん押していけるピッチングができたら」と闘志を燃やした。

球団の高卒新人が1年目で先発するのは13年の藤浪以来。プロ初登板で初勝利を挙げれば、2リーグ分立後で初の快挙だ。ただ、森木は「そこは意識することなく、自分のピッチングをできればいいかなと思います。次にもつながるので」と冷静だった。

高知に住む両親からは「思い切ってやっていきなさい」とエールを送られたといい、「両親の分まで頑張りたい」と気合。1つも落とせない状況の中で、即戦力として昇格した最速155キロのドラフト1位右腕が、いよいよベールを脱ぐ。【古財稜明】

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