ロッテ佐藤都志也捕手(24)がひと息ついた表情で代表取材に姿を見せた。

「どうしようかな、どうしようかな、しかなかったんですけど、結果こうやって試合が終わって、ホッとした感じです」

松川の右肩痛が判明し、前日25日のうちにはスタメンマスクが内定していた。念入りに情報交換をした。そして、ブルペンへ。2球、フォークをそらした。

「ゲレーロとかオスナも速いですけど、朗希はフォークの精度がやっぱりすごいので。止められるかなと。自分の技術面で大丈夫かなと思っちゃって。迷惑かけないか、大丈夫かなと。試合になったら(ミットに)入って良かったです」

速くて落差のあるフォークを、ワンバウンドしても横にずれても止め切り、佐々木朗の無失点投球をリードしていった。

佐々木朗がプロ初勝利を挙げた昨年5月27日の阪神戦(甲子園)以来、約1年3カ月ぶりのバッテリー。「去年と比べてコントロールが全然違うので。インコースにまっすぐいっても、今日は投げ切ってくれてましたし。シュートすることもなく。自分の想像を超えた、完成系の投球だったと思うので」と驚いた。

同期入団バッテリーを志すが、今は後輩の松川が相棒を務めている。4月の完全試合から1カ月後、思いを聞く機会があった。

「朗希自身が投げやすそうにしている感じはあると思うので。後輩というのもあると思うんですけど、気を使わないというか。本当に、なんか安心して投げているように感じるので、そういう安心感が自分にもあれば、っていう感じはすごく思いますね」

でも自分は自分。後輩の魅力を引き出すために、言うべきことは言う。この日も途中、カーブを入れたいと伝えた。「朗希のペースだけでは制御しきれない部分があると思うので、そこはやっぱり(カーブを)行きたいと自分の口からも言うことで、朗希に植え付けさせたのは良かったんじゃないかと思います」。結果、ゼロで導いた。

松川の状態について、井口監督は試合後に「来週くらいに復帰してくれればと思います」と話している。残り30試合、上位進出へ負けられない段階で佐藤都のスタメンマスクが増える可能性がある。

「負けられない試合が続くと思うので。楽天戦も、このあとのソフトバンクも。何が何でも、相手より1点多く取った状態で勝ちを取って行ければと思うので。そこだけを考えて」

フル回転で戦う。【金子真仁】

【関連記事】ロッテニュース一覧>>