オリックス宮城大弥投手(21)が、9回無失点の投球で、プロ初完封勝利をあげた。今季9勝目は、水本勝己監督代行(53)へ贈る、采配初勝利となった。

孝行息子だ。中嶋監督就任1年目の昨年3月27日西武戦(ベルーナ)で、指揮官の誕生日に就任初白星を贈った。今回も、水本監督代行に采配初勝利をプレゼントし、21歳左腕はにこやかに笑った。

1週間前の8月20日西武戦(ベルーナ)でも、8回100球無失点で今季8勝目をマークしていた。その際は首脳陣から「(山本)由伸じゃないから」と、プロ初完封は“お預け”にされていた。

「いいところは継続していきたい。(完封は)まだ1度もない。良いところでできたらなと思います」

言葉通り、上位の西武に対して、完璧な投球を披露した。

25日に中嶋監督が新型コロナウイルスの陽性判定を受け、離脱中。宮城は「(中嶋監督が)帰ってくるときに、いい順位で迎えてあげられるようにしたいと思ってます。みなさんもそういう意識でやってると思う」と指揮官を思いやった。

宮城は25日に誕生日を迎え、21歳初登板で初勝利を飾った。「濃い1年を過ごしたい。ケーキは自分で買いました。誰も(ケーキ購入は)なさそうだったので、1人で食べました。クレ(紅林)、時間が合わなかった」。1人で食べた生クリームの味を、全員で味わえる歓喜に変えてみせた。【真柴健】

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