広島が今季3度目の5連勝を決めた。プロ初先発の広島ドラフト2位ルーキー森翔平投手(24)が5回1失点でプロ初勝利を挙げた。森は試合前で5試合に登板していたがいずれも中継ぎ起用だった。

■初回はわずか8球で先制点献上

立ち上がりは、苦しんだ。先頭岡林勇希外野手(20)を四球で出塁させると暴投で無死二塁とし、大島洋平外野手(36)に右翼線へ適時二塁打を放たれ、打者2人、わずか8球で先制点を献上した。続く阿部寿樹内野手(32)を四球で無死一、二塁とピンチは続いた。しかし、4番ダヤン・ビシエド内野手(33)、5番アリエル・マルティネス捕手(26)を連続三振に打ち取った。次打者木下拓哉捕手(30)は遊直で、初回は1失点で踏みとどまった。

■2回以降も走者背負うが追加点与えず

2イニング目からも依然として走者を背負う展開は変わらなかった。3者凡退は4回の1度のみだったが、粘りの投球で試合をつくった。1-1の6回先頭で代打磯村嘉孝捕手(29)を送られた。プロ初先発は5回92球1失点で降板となった。

■坂倉の決勝打で森に初勝利舞い込む

その代打磯村の右前打から打線がつながり、2死満塁で坂倉将吾捕手(24)が右前に勝ち越しの2点適時打を放った。この打点が決勝点となり、森にプロ初勝利の権利が舞い込んだ。

■中継ぎ陣がリード守る

2点リードの6回からは継投。森の白星を背負った中継ぎ陣はリードを守った。今季3度目の5連勝で最大「9」あった借金は「4」まで減った。逆転CSへ火をともし続けている。

 

◆森翔平(もり・しょうへい)1998年(平10)1月1日生まれ、鳥取県出身。青谷小では1年生から青谷スポーツ少年団で野球を始め、小6時に全国大会で準優勝。青谷中では鳥取クラウンボーイズに所属。鳥取商から関大に進学し、4年時には明治神宮大会で準優勝へ導いた。20年から三菱重工神戸・高砂(現三菱重工West)でプレー。177センチ、80キロ。左投げ左打ち。