阪神矢野燿大監督(53)が15日、大阪市内の阪神電鉄本社で涙の退任会見を行った。

4年目の22年シーズンは、キャンプイン前日に自ら今季限りで退任すると宣言。異例のシーズン開幕を迎えたが、セ・リーグ最長タイの開幕9連敗とどん底からスタートだった。それでも前半戦までに借金を完済。終盤は広島、ヤクルトとの3位争いを制し、4年連続でAクラス入りへ導いた。

-矢野監督にとっての恩師。野村さん、星野さんに報告するならどういう言葉で

矢野監督「もちろん僕は星野さんにもなれないし、野村さんにもなれないし、足元にも及ばないし、でも僕は僕らしくやりきりましたし、星野さんから教えていただいたこと、野村さんから教えていただいたことっていうのは僕の体であったり頭の中にたたき込んでいただけたものがあるので、自分の口から伝えてることも、これ星野さんの言葉だったなとか、これ野村さんに教えてもらったことだったんだなとか、この4年間のなかでもずっとたくさんあったと思うので、一緒に気持ちの熱い監督・星野さんとやらせて頂いてそういう部分は学ばせていただいた。頭を使ったりすることで勝てるチャンスも十分にある、もっとうまくなれるということは野村さんに教えてもらえた。そのおすそ分けは選手にできたかなと思うんで。僕は僕なりに僕らしい監督を精いっぱいやりましたという報告はしますけど、どう言ってもらえるかは分からないですね」

-今後一番やりたいこと

矢野監督「一番は、ありすぎてねえ。やっぱりチームで動いてる以上、いろいろなルールもあって人に会うこともできなかったですし。家族もね、ゆっくりというのはなかなかできなかったですし。いろんな人に会ったりというのがこれからはできると思うので」

-今後はどのような形で野球と関わりますか

矢野監督「僕の夢はまだまだ続くんでね。子供たちを笑顔にしていくのも僕の大きな夢ですし…(涙で声が詰まる)。しばらくはゆっくりしますけど、また挑戦していきたいと思います」

-阪神ファンにメッセージを

矢野監督「本当に、勝つ喜び、優勝の喜びは皆さんに届けられませんでしたが、タイガースの選手たちの魅力というのは伝わったところもあったのかなと思います(涙声)。コロナ禍という中で難しい時でしたが、今シーズンも12球団一の皆さんに来ていただいて熱い日本一の応援をしていただいて本当にありがたかったなと思います。僕もまた来年からはタイガースファンとして、チームが良くなるような、僕に何ができるか分かりませんけど、応援はしっかりしていきながら、そして自分もまた挑戦していくような人生を歩んでいきたいと思います。4年間本当にありがとうございました。(涙声)」(おわり)

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