東北のヒーローが合体する。

楽天則本昂大投手(31)が9日、来年1月に初めて日本ハム吉田輝星投手(21)と合同で自主トレーニングを予定していると明かした。「サプライズのメンバーが加入してくれる。東北の若い、他球団のスターが『一緒に自主トレをさせてください』と言ってきて。去年も言ってきてくれてたのですが、人数的な問題があって。今年はかなり早い段階で言ってきてくれたので、楽しみです」と笑顔を見せた。

吉田輝が甲子園で準優勝した金足農(秋田)時代から注目していた。「小さいけど(175センチ)いい投手だなと思っていた。一緒にできたら面白いなと思っていた。それが現実になった」。今年6月21日には先発同士、秋田で投げ合った。吉田輝は5回途中2失点で降板したが、則本は7回途中無失点で5勝目を挙げた。貫禄を見せていた。

この日は仙台市内で契約更改交渉に臨み、年俸3億円の現状維持でサインした。7年契約の4年目となる今季は、21試合に登板し10勝8敗、防御率3.53。「内容的には10勝できたことが不思議なぐらい。結果として2桁勝てたのはよかったが、目指しているところはそこじゃない。チームとしてもBクラスで、悔しい気持ちのシーズンになってしまった」。2年連続8度目の2桁勝利達成も、新型コロナウイルス感染も影響し、125回と規定投球回に達することができなかった。

自主トレで若手を教えることは、自らを見つめ直す契機にもなる。「僕自身も勉強しないと若手には教えられない。僕も勉強している。いい時間になっている」。吉田輝以外に、滝中ら自軍の若手にも「則本塾」は門戸が開かれている。「若手がぐっと出てくるシーズンじゃないと勝てないなと、日本シリーズを見て思った。一緒に自主トレをしているメンバーが、しっかり成績を残せるように、サポート、アドバイスできたらいい」。大局的な視点で動く。【斎藤直樹】

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