WBCに臨む侍ジャパンメンバーに内定しているソフトバンク周東佑京内野手(26)が15日、宮崎・都城市内で自主トレを公開。世界との戦いで求められるであろう「切り札」としての役割に自信を見せた。

前回大会のあった17年に育成ドラフトで入団。夢にも思わなかった舞台だ。代表入りは正式発表されておらず「選ばれるなら出たいですよ、それは。(以前の大会も)見ていたので。すごい選手ばかりじゃないですか。生で見たいです」と、ややファン目線の独特な言い回しで心境を語った。

19年のプレミア12では主に代走として7試合に出場し、4盗塁で盗塁王。昨年11月の強化試合にも選ばれた。「求められているところは足だと思う。足で行って、最後守るというところを全うできるようにしたい」と、WBCでもベンチから終盤に飛び出す役回りになることは想定済みだ。

スターが集結する代表だからこそ、自身が生きるという自負もある。周東は「代走で行って、守るというのは、レギュラーの選手ではできないというか、そこは慣れてないときついんじゃないかなと思う。そこを経験してきたというアドバンテージがあると思う」。チームではまだポジションを争う立場で、代走から地位を上げてきた男の自信が垣間見えた。

代表では外野手登録となる見込みだが、三塁や二塁も練習しており、守備での万能性も武器だ。侍の「切り札」として、刀を研ぎ澄ましている。【山本大地】

○…周東らとともに自主トレを行っている3年目の川原田は「1軍戦力として使ってもらえるように。1軍定着を目標にやっています」と意気込みを語った。昨年はプロ初出場を果たしたが「まだまだ全てにおいて足りないと思った」と課題を痛感。飛躍に向けて、地元の岩手・花巻市で行われた「20歳のつどい」の式典にも参加せず「練習の方を優先しました」と汗を流している。

○…藤本監督が福岡・筑後市のファーム施設で行われている新人合同自主トレを視察した。練習前には新人を前に(1)1年間けがをしない体作り(2)コーチ監督とのコミュニケーション(3)名前を覚えてもらうためのアピール、の3点を挙げ訓示。「元気よく動いてくれている」と約2時間、練習を見守った。宮崎キャンプA組(1軍)候補のドラフト2位大津、5位松本らのブルペン投球も見守った。「まだまだ決定ではないが、候補には入っている。100%の力で投げているわけじゃないが、まあいい球筋でバランス良く投げている」と評価した。

○…ドラフト2位大津亮介投手(24=日本製鉄鹿島)が宮崎キャンプA組(1軍)入りへ意欲を見せた。新人合同自主トレ3度目のブルペン投球では、藤本監督と森ヘッドコーチ、斉藤投手コーチらが見守る中、立ち投げで30球。「(A組の)一流の選手たちと一緒に練習して、いろいろ学べることもある。吸収することも多いと思うし、できるだけ早くA組入りを決めたい」。キャンプインまで残り約2週間。即戦力の期待がかかる右腕は、さらにギアを上げていく。

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