ロッテとの2回戦は、楽天が1-0の7回降雨コールド勝ち。M・バニュエロス(32)が7回4安打無失点の好投を見せ、接戦を制した。終始、雨が降る中での試合だったが、リードした水上桂捕手(21)は「マニーの思い通りに投げられたかと思います」と好感触。「先に点をやらないように」と2人で話し合い、6回以降、雨脚が強まる中でも崩れることなく1点を守り切った。

プロ4年目の水上は、今季から育成契約となり、背番号を「78」から「022」に変更。自身にとって大事なシーズンを迎えている。今季はここまで、2軍で9試合に出場。14日のロッテ戦では3投手をリードして、勝利に導いた。水上は「(自分は)守備で生きていかないといけない選手だと思っている。現時点ではいい方かなと自分で思う。これをしっかり継続できるようにやっていきたい」と手応えを実感した。

水上は19年にドラフト7位で楽天に入団。元々は進学志望だったが、U18W杯の経験をきっかけに、高卒でのプロ志望を決意した。「代表の周りの選手がプロの話をしていた。大学が決まっていたが、プロに行ってみたいという気持ちが強くなった」。当時のU18日本代表にはロッテ佐々木朗希をはじめ、阪神西純矢、ヤクルト奥川泰伸、オリックス宮城大弥らそうそうたるメンバーが名を連ね、彼らとともに戦った経験が水上の背中を押した。

昨季はU18日本代表で同ポジションの巨人・山瀬慎之助捕手(21)の活躍に刺激を受けた。山瀬は昨季、開幕1軍やプロ初スタメンなど躍進。22年6月10日には交流戦楽天戦で、戸郷翔征投手(23)を完投勝利に導いた。水上は当時を振り返って、「悔しい思いというか…。自分も上でスタメンマスクや試合に出たいという強い気持ちで見ていました」。同期の活躍に悔しさがこみ上げた。

自身初の1軍出場を目指し、まずは支配下復帰に向け、闘志をみなぎらせる。水上は「1年間、調子の波をできるだけ少なく。この調子で支配下を目指して頑張りたい」。守備力をさらに高め、支配下登録を射止める。【濱本神威】

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