西武中村剛也内野手(39)がプロ野球史上初、前人未到の通算2000三振に達した。

プロ22年目、通算7706打席目での2000三振で、直後の打席では現役最多を突っ走る通算460号本塁打を放った。生粋のアーチストゆえ、常に付きまとう三振。“勲章”ともいえる記録になった。

今季は4月11日のロッテ戦(ベルーナドーム)で、16打席目にして初めて三振した。次打席から3打席連続安打でやり返し、試合後には「今年初めて(の三振)ですかね?」と豪快に笑っていた。

右ふくらはぎ痛の山川の一時離脱もあり、4番を任される。今季は三振が少ないことには「打つべき球をしっかり前に飛ばした結果として」と、25日の試合後に話した。バットの先端をくりぬいて操作性を高め、規定打席未到達ながら打率も3割を超える。

公式戦では通算753人(2000三振後に対戦した楽天内で754人目)の投手と対戦し、507人から三振を喫している。苦戦した印象が強い投手を尋ねた。

「いっぱいいますよ。いっぱいいすぎて分かんないな…。ダルビッシュ、田中将大、和田さん…。和田さん、打ちづらいっていうか球速いんですよ。何回対戦しても速く感じるんです。杉内さんも」。

中村は「調べないでください」と笑ったが、おせっかいにも調べた。中村が何度も名を挙げたソフトバンク和田毅投手(42)は、6位となる25三振。元ソフトバンク、巨人投手の杉内俊哉氏(42=巨人3軍投手チーフコーチ)からは3位の29三振。「和田さんはメジャー行ってるから、対戦がそんなにないじゃないですか。でも数が多い。大谷も数の割に多いですよね」。21個の三振を喫していた。

1位は楽天則本昂大投手(32)で36個だった。「三振いっぱい取っている時期に対戦が多いので」と振り返りつつ「でも僕、則本からけっこうホームラン打ってるんですよ」と胸を張る。5本塁打している。被三振2位(32個)の元日本ハム投手の金子千尋氏(39=日本ハム特命コーチ)からも11本の本塁打を打っている。

あらためて三振について尋ねる。「したくないです。三振したくない」と言う。「悔しくないです。悔しいけど、悔しくないです」と対極の言葉を重ねる。バットを最後まで両手で握って振り切るからこそ、2つに分かれる結果。おかわり君という愛称とともにファンを魅了し、40歳になるシーズンも元気いっぱいだ。【金子真仁】

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