ソフトバンクが今季4度目の完封負けで3連敗を喫した。0-1と1点が遠く、本拠地ペイペイドームでは今季8戦目で初黒星。オリックス宮城に8回無得点ときりきり舞いさせられた。

ロッテが敗れたため、勝てば首位に浮上できたが、6連戦の初戦は黒星スタート。深いため息をついて会見場に現れた藤本博史監督(59)は「当然取りたかった」と下を向いた。

起爆剤も不発だった。5番には右の大砲候補、リチャードを起用。昨季宮城に6打数4安打2本塁打の好相性を買った。23歳にポイントゲッターを託したが、0-0の1回2死一、三塁で捕ゴロ。初球で止めたバットに当たり、不運にも凡退した。指揮官は「止めたバットというのはもったいないね」と唇をかんだ。結局リチャードは3打数無安打。藤本監督は「使っている僕が悪いんですから。リチャードがどうのこうのじゃない。打てると思って使ってるんですから」と敗戦の責任を背負った。

1点を追う6回の攻撃前には、藤本監督が入って円陣を組んだ。2死から柳田が二塁打でチャンスメークしたが、若き4番栗原が一邪飛。初球で宮城の94キロスローカーブに体勢を崩された。指揮官が試合中の円陣に加わるのは異例中の異例。勝利への執念でチームに活を入れたが、無得点に終わった。藤本監督は「(宮城は)全部よかった。コース、コースにね。でもよかったから打てないんじゃなくて、なんとか先頭バッターが出るとかね。ただ単に打つだけではなくやっていかないといけない」と嘆くしかなかった。

開幕23試合目で初めて正捕手の甲斐をスタメンから外した。打率1割5分5厘と不振もあり、FA加入した嶺井を代役起用。流れを変えたいところだったが、嶺井は2打数無安打で、リチャードとともに起爆剤になれなかった。最大6あった貯金は1。しっかり態勢を立て直したい。【只松憲】

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