ソフトバンク栗原陵矢外野手(26)のバットがチームに、そしてNPB通算2000投球回を達成した和田毅に大きな白星を運んだ。

1点を追う2回。先頭柳町が四球を選んで歩くと、上沢のカウント1-1から3球目。内角低めに沈む131キロのスライダーをうまくすくい上げ、逆転の5号2ランを右翼席へ突き刺した。「とにかく自分のスイングをしようと集中しました。先制を許した直後に逆転の1本となって良かった」。栗原にとって4月27日の楽天戦(ペイペイドーム)以来、21試合ぶりの1発が決勝弾となった。

主軸打者となった栗原にとってベテラン左腕との自主トレは大きなターニングポイントだった。捕手時代の20年長崎自主トレ。ブルペンでは和田の投球を受け続け、中村晃らとともに打撃練習をこなした。打撃練習を見守った和田が「クリ(栗原)の打球がすごいんです」と目を丸くしたほど。前夜(23日)はガルビス、アストゥディーヨと食事を共にし「強いメンタルで行け」とアドバイスも受けていた。7試合ぶりの打点を挙げ、リーグトップの27打点。副キャプテンとしてV奪回を目指すチームにとって打線のキーマン。5月初アーチを復調への「快音」とする。