サイ・ヤング賞右腕の願いがかなった。DeNAトレバー・バウアー投手(32)が14日、出場を熱望した「マイナビオールスターゲーム2023」にプラスワン投票で選出された。ファン投票、プラスワン投票の2度とも自身のツイッターで投票を呼びかけ。2位のヤクルト村上の10倍以上となる史上最多の36万9446票を集めた。球宴史上最速の163キロ超えはロッテ佐々木朗に委ねたが、「番長直伝の超スローカーブ」、「サイドスロー」の披露には含みを持たせた。

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七夕から7日、バウアーの願いをかなえる吉報が届いた。オールスターへの出場を熱望し、自身のツイッターで投票をアピール。三浦監督にも後押しを受けた中、プラスワン投票で選出された。何よりも先に伝えたかったのは、ファンへの感謝の思いだった。

「ファンの皆様に感謝します。僕をオールスターで見たいと思ってくれた方が多かったということだと思うので、すごくありがたい気持ちでいっぱいです」

メジャーでは18年に選出されたが、日本では初出場。球宴を「本当に名誉なこと」と表現し「これまでやってきたことを認識してもらってるということの証明でもある」と言った。メジャーとの違いや類似点を楽しみにしながら「一番はファンの皆さんに楽しんでもらえるような姿を見せたいです」と笑顔で話した。

超一流の真剣勝負も必見だが、球宴ならではの秘技にも注目が集まる。三浦監督が現役だった13年には、日本ハム大谷(現エンゼルス)を計測不能の超スローカーブで投ゴロ。バウアーは「投げ方がわからないので監督にぜひ聞いてみたいです」とニヤリと笑いながら「サイドスローならできるかもしれないです」とサプライズをにおわせた。

オールスター最速記録の更新は「佐々木朗希選手が更新するんじゃないかなと思います」と委ねた一方、三浦監督からは球宴記録? の緩急差を期待された。今季の最速は159キロで、仮に三浦監督が13年に投げたといわれる80キロ台の超スローカーブを投げれば、球速差は約80キロとなる。

バウアー流の交流を図る。「スプリットの投げ方をいろんな人に聞いてみたいです」と意欲を示し、「ホームランを打たれたバッターみんなにどうして打ったんだと聞きたいです」と笑った。他球団の選手からの質問も大歓迎で「何でも答えたいと思ってますし、そういう話ができた時にYouTubeに出ることを受けてくれるといいなと思ってます」と“出演依頼”も付け加えた。【久保賢吾】

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