「ヤングスワローズ」で3連勝締めヤ! 高卒4年目のヤクルト武岡龍世内野手(22)がプロ初となるサヨナラ打を放ち、チームを前半戦最終カード3連勝に導いた。同3年目の内山壮真捕手(21)はプロ初となる1試合2本塁打。4回には一時逆転となる満塁弾で流れを引き戻した。チーム史上初のリーグ3連覇を目指す今季だが、前半戦は5位で終了。着実に力を付ける若手の勢いも力に、後半戦の巻き返しを期す。

試合時間4時間19分。両軍合わせて30安打が飛び交う熱戦に終止符を打ったのは、伏兵・武岡のバットだった。10回2死一、三塁、巨人中川の2球目シュートを逆らわずに捉え、左前に運ぶサヨナラ打。緑に染まったスタンドからの大声援と仲間のウオーターシャワーの手荒い祝福を浴びた。内山とともに上がったお立ち台では「最高です!」と第一声。「オスナが敬遠されて、絶対に決めてやるって気持ちで行きました」と声を弾ませた。

正二塁手のキャプテン山田が不在の中でのマルチ安打の活躍。「最近、元山さんがたくさん出ていて、僕も負けていられないとずっと思っていた。少しでもいいアピールができるようにと思っていました」と振り返った。

先発マスクの内山も、苦しい戦いで最高のパフォーマンスを発揮した。まずは4-0の1回1死二塁、「良い流れだったので、流れに乗って積極的に打ちました」と、巨人菅野の初球スライダーを捉え左越えに5号2ラン。6-7と逆転を許した直後の4回2死満塁では、船迫から左中間席へ、プロ初となる一時逆転の6号グランドスラム。「もう1度流れを引き寄せるためにも打ちたかった。しっかり捉えました」と振り返った。昨季は74試合で4本塁打だったが、今季は前半戦の55試合で6本塁打とキャリアハイを更新中。「今日はタイミングの取り方をちょっと変えて、フォームもいろいろ考えながらやっています。シンプルに考えてやってみようかなと」と、日々試行錯誤しながら結果を残す。

頼もしさを増した「ヤングスワローズ」が、後半戦もチームのために力を尽くす。【鈴木正章】