日本ハム野村佑希内野手(23)が、自身プロ初の2打席連続本塁打を放った。1点を追う2回1死、ソフトバンク先発大関の143キロストレートを左翼スタンド上段に運ぶ9号ソロ。2-2で迎えた4回1死では、低めフォークを再び左翼へ運んだ。自己最多を更新する、一時勝ち越しの2ケタ10号ソロも、投手陣が崩れ、今季ワースト11失点で敗れた。

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豪快な2発で野村が復調をアピールした。1点を追う2回、高めに浮いたストレートを逃さなかった。左翼2階席まで届く125メートル弾。「かなりいい手応えでした」。7月4日ソフトバンク戦以来約1カ月、出場14試合ぶりの1発でスイッチが入った。

4回1死での2発目は器用に捉えた。低めのフォークに反応し、左翼スタンドに放り込んだ。1試合2発は、21年8月20日楽天戦以来2年ぶりで、2打席連発は初めて。2ケタ10本塁打に乗せ「2本目はうまく打てた。2ケタは1つの節目。出ないとなかなか(時間が)かかる。ここで出たのは良かった。まだまだ伸ばしたい」とさらなる高みを見据えた。

1軍復帰3戦目の7月30日オリックス戦前、ほぼ毎日行う早出特打の際、新庄監督に助言を受けた。「左の腕がこう(後ろに引く感じで)入りすぎないようにと。悪いときはそうなっている。客観的な視点で言ってもらい戻してもらえた」。その日、2試合連続安打、次の1日ロッテ戦で復帰後初の長打を放つと、この日まで7戦連続安打と好調をキープ。初の2打席連発につなげた。

群馬の実家から父と父方の祖父が観戦に訪れた中での本塁打。「祖父は年齢や体力的なこともあって、もうエスコンには来られないかもしれない。元気な姿を見せられて良かった」。7月14日から27日まで約2週間2軍調整を課され、はい上がってきた。8回の第4打席は空振り三振に終わり「どの打席も期待感を持ってもらえるものにしないと」。さらにかぶとの緒を締め、4番の座を取り戻す。【永野高輔】

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