阪神が計7四球を奪って、劇的なサヨナラ勝利につなげた。初回は先頭近本が四球で出塁し、5番佐藤輝も四球でつなぎ、大山の先制打、ノイジーのタイムリーが生まれた。6回は1死から佐藤輝の四球が足掛かりとなり、坂本が1点ビハインドの6回1死一、三塁からセーフティースクイズを試み、投手右側に転がした。大西がグラブトスでバックホームを狙ったが、捕球できずにまさかの“スルー”で二塁方向へ転がり、同点とした。坂本は「もうちょっとちゃんとしたバントできたらよかったですけど、(サインが)出ると思っていた」と振り返った。

延長12回にも無死二塁から森下が四球を選び、佐藤輝のサヨナラ犠飛につながった。四球は安打と同じくらい価値がある-。岡田体制で重要視する四球の数は、今季103試合目の今試合で、早くも昨季の「358」を超えた。今季、リーグ断トツの数字は確かな得点源になっている。

▼阪神のチーム四球数は364と12球団最多。最少の中日219とは140以上の差がある。この日も得点した回にはすべて四球がからんでおり、チーム打率は2割4分4厘でリーグ4位だが、四球も生かして12球団最多396という得点力につなげている。