西武から2位指名を受けた最速154キロの大商大・上田大河投手(4年=大商大高)は、東大阪市内の同大学で記者会見に臨み、「ホッとしました」といつものポーカーフェースを崩した。

西武について「とてもいいチームという印象があります」と言い、「武器は、粘りのピッチングで負けないところが持ち味。チームを勝たせるピッチングをしたい」とアピールした。

侍ジャパン大学代表として7月の日米大学野球選手権でも登板しているが、上田が3年だった昨年から西武とは浅からぬ縁があった。「青山美夏人さんや、蛭間拓哉さんはジャパンで一緒で、今の試合も見ていて。美夏人さんは、1軍で投げていてすごいなと。(お互いを知る)近い学年の人がいて、ホッとしますね」と声を弾ませた。

目標の存在については「いない」ときっぱりと言い、続けた。「目標にすると超えられないと1年生の時に富山(陽一)監督に言われて」。恩師の言葉を信じて大学で通算22勝を重ね、プロから上位指名を得るまで力をつけた。

広島から2位指名された同僚の高太一投手(4年=広陵)とはセ、パとリーグを分かれてしのぎを削る。「投げ合うなら日本シリーズか交流戦」。その夢の前にアマでやり残したことがある。「まだ大学野球が残っていて、日本一を達成してから次に進めるよう、まずは関西選手権での優勝が目標」。昨秋、準決勝で敗れた明治神宮大会を制することだ。出場権を懸けた関西地区大学選手権は11月2日に開幕する。主将は冷静に夢を膨らませている。【中島麗】