埼玉の“ユージコージ”結成だ! 西武から育成4位で指名されたBC埼玉・金子功児内野手(20)が31日、埼玉県内で指名あいさつを受け、同姓の金子侑司外野手(33)とのコンビを熱望した。

金子は神奈川・茅ケ崎出身で、光明学園相模原を卒業後、BC埼玉に入団。右投げ左打ちで、BC埼玉では主に「3番遊撃」を務めた。176センチ、77キロと大柄ではないが、遠投110メートルの強肩を生かした守備と勝負強い打撃が武器だ。指名あいさつを終えると「ちょっと実感湧くような感じと、緊張しました」と額に汗を浮かべた。西武秋元宏作ファーム・育成グループディレクター(55)は「プレーに華があるし、センスを非常に感じている。打撃に力強さも出て全体的にスケールアップして、将来的に伸びしろがある選手」と獲得の理由を明かした。

数字では表せない、ここぞの一打で夢をつかみ取った。BCリーグ2年目の今季は、65試合で打率2割6分6厘、4本塁打、28打点と目立った数字は残せず。だが6月14日、ルートインBCリーグ選抜として日本ハムとの交流試合(千葉・鎌ケ谷)に出場すると、日本ハム畔柳からアーチを放った。

9月下旬に行われた西武の入団テストでも、バックスクリーン右に本塁打。自身の指名を「そういう場面で結果を出せるところが評価されたと思う」と話した。秋元氏は「野球選手ってそういう部分は必要だと思います。競争を勝ち抜いていくところでは、場面場面で力を出せるところが大きいと思う」とプロで生き抜くための素質を見抜いた。

まずは顔と名前を覚えてもらうところから。西武には16年と19年盗塁王の金子侑が在籍する。漫才コンビ「U字工事」になぞらえて「金子侑司さんと“ユージコージ”で覚えてもらえれば」とつかみはバッチリだ。球界でイケメンとして名高い「ユージ」同様に、「コージ」も端正な顔立ちだ。秋元氏も「埼玉の“ユージコージ”ですかね。一緒に野球できるところまでいってもらえれば」と、2人のそろい踏みに期待を込める。

憧れだった人の前でプレーするチャンスを得た。幼少期から西武松井稼頭央監督(48)は憧れの存在で、「すごいプレーするので。三遊間からジャンピングスローでアウトにしたり、顔もダンディじゃないですか。ああいうカッコイイ人になりたいなと思います」と心を躍らせる。

まずは背番号2ケタを目標に掲げる。「ライオンズの顔になりたいです。でも今は支配下を目標にして、とりあえずそこまで頑張ります」と1歩ずつだ。“ユージコージ”でグラウンドに立ち、憧れの指揮官の前でプレーするためにも、支配下登録を目指す。【黒須亮】

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