国内FA(フリーエージェント)権の行使を決めた西武平井克典投手(31)が9日、埼玉・所沢の球団事務所にFA権の申請書類を提出した。

FA権の行使は楽天松井(海外FA権)、オリックス山崎福に続いて今オフ3人目となる。

通算337試合に登板してきたリリーフ右腕の平井には、すでに球団から複数年契約が提示されている。平井は「僕自身、ちょっとモヤモヤした気持ちもあったので、そこをしっかり整理して来季に向かうためにも、もうちょっとライオンズとゆっくりお話がしたいっていう。もうちょっと時間をくださいっていう感じの宣言だと思ってもらえれば大丈夫です」とし、他球団への興味については「そこはあまり考えていないです」とした。

西武への愛着も深く「7年間でかけがえのない仲間とともに野球ができた。すばらしい先輩もたくさんいますし、かわいい後輩もたくさんいますし、本当にそういう仲間とまだやりたい気持ちは正直思っているところなので、そこをもう1回整理した上で、来シーズンもう一度やってやるぞ、という気持ちになれたらご返事をしたいという思いは持っています。悩みたくないんで」と基本的には宣言残留になる形を本人も望んでの交渉延長となる。

愛知県出身の平井はプロ7年間、綿密なメンテナンスを続けながら、タフに投げ続けてきた。FA権取得という野球人生の節目に際し、最優先に考えているのは家族のこと。長男が就学前で「大きくなるにつれて転校というのはかわいそうだなというのは夫婦で話し合っていた部分でもあったので。どうしても転校は避けてあげたい。そういう面では早いところ定住先というのを決めてあげたいという、親としての正直な気持ちもありました」と率直に話し、今後のキャリアについてより明確にしたい思いもFA権行使の背景にあることを明かしていた。

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