大幅アップに笑顔が光った。楽天太田光捕手(27)が11月30日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1500万円増の年俸4800万円(金額は推定)でサインした。プロ5年目の今季は、支配下捕手6人で最多の104試合に出場。打席では打率2割4分3厘(規定打席未到達)、3本塁打、14打点、出塁率3割5分6厘。守備ではリーグ2位の盗塁阻止率3割5分7厘をマークした。来季は全試合でのスタメンマスクに挑む。

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太田にとって飛躍の1年となった。打率2割4分3厘(規定打席未到達)、出塁率3割5分6厘、27四球と打席では複数項目でキャリアハイをマーク。さらに守備面でも5年連続で盗塁阻止率3割以上、4年連続でスタメン時の勝率5割2分超えという点を評価されたという。その上で「やっぱり優勝を目指すとなったら(スタメン時の勝率が)6割近くないとダメ」。より勝てる捕手になるつもりだ。

今季限りで退団し、6年ぶりに西武に復帰した炭谷銀仁朗捕手(36)から多くのことを学んだ。試合前後などに会話し「全く自分の発想にないことだったり、長い間やってこられた人にしか分からない感覚を伝えてもらった。もう勉強になることしかなかった」と感謝。ベテランとのやりとりは自身が成長するきっかけになった。

来季は年齢、キャリアともに捕手陣の中では田中貴也(31)に次ぐ立場になる。「他のキャッチャーと差をつけれるような、安心感であったり、信頼感というのを出していけたら」と話し、すべての面でレベルアップを誓う。

来季は熾烈(しれつ)な正捕手争いが繰り広げられそうだ。当然、開幕スタメンは狙いつつ、もっと上を目指す。「開幕マスクだけじゃなくて、毎年ですけど、全試合にスタメンでフルで出るという目標にはしてるので、1年間通して出たい」。絶対的な正捕手になる未来を思い描いた。【山田愛斗】

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