阪神才木浩人投手(25)が2日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨んだ。

今季1900万円から約2・6倍アップの年俸5000万円でサイン。7年目の今季は自己最多8勝を記録し、リーグ優勝を決めた9月14日巨人戦での先発も経験した。飛躍の1年を評価され、会見の席では充実の表情を見せた。「最後まで戦力として入れたのはありがたい。もっとできるかなという所もあるので、そこは来年に向けて」。

全てはエンゼルス大谷からの“驚弾”から始まった1年だった。開幕前の3月6日、侍ジャパンとのWBC強化試合で対戦。カウント1-2から低めに決めたフォークだった。「思った通りに」投げ込んだボールだったが、体勢を崩しながら片手1本で対応。バックスクリーン右まで運ばれた。「すごくいい経験をさせてもらった。世界トップでプレーされている選手と野球をさせてもらって、根本的にフィジカルが違うと感じましたし。刺激になった」。世界基準の経験が、成長への原動力となった。

未到達の規定投球回到達を見据え、昨オフに続いてオフは身体操作トレーニングなどに着手する。来季は自身初のタイトル獲得で、その証明を目指す。「一番上は才木だと言ってもらえるよう、成績で残せるように。目標にしている所なので、タイトルはどんどん取りたい」。

中でもこだわるのは防御率。今季は1・82ながらチーム先発陣2位で、同1・75で最優秀防御率のタイトルを獲得した村上に次ぐ成績だった。来季、村上より良い防御率を目指すか問われると「もちろんです」。同学年右腕にも負けず、NO1投手を目指す。(金額は推定)【波部俊之介】

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