年末恒例の「言葉の力」をお届けします。担当記者たちの心に響いた野球人たちの声で2023年を振り返りましょう。

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▽阪神岡田彰布監督「普通にやるだけやんか」(シーズン中に何度も発した常とう句。チームにも浸透し、その言葉によってプレッシャーから解放された選手もいた。「アレ」に匹敵するパワーワードといえる=古財稜明)

▽阪神才木浩人投手「単に『レベルが違う』のひと言で片付けたくない。ああいうレベルのバッターを抑えられるくらい成長したいと、あらためて強く思いました」(3月6日のWBC強化試合で侍ジャパン大谷から被弾した直後のコメント。才木らしい向上心や悔しさが詰まっていた=波部俊之介)

▽阪神大山悠輔内野手「良かったぁ…本当に…。うれしいっす…。ドラフトから始まって最下位も経験しましたし…」(9月14日、18年ぶりリーグ優勝直後の甲子園ベンチ裏。号泣で言葉が続かない姿を見て、悲鳴を浴びたドラフト1位指名時の苦悩、阪神4番の重圧をあらためて思い知った=佐井陽介)

▽阪神森下翔太外野手「体的にも精神的にもだいぶきつかったけど、ほんとに最後は報われて、やってて良かったなと思いました」(11月5日、38年ぶりの日本一を決めた試合後のコメント。もがきながら戦い抜いた素直な言葉にグッときました=三宅ひとみ)

▽阪神大竹耕太郎投手「砂漠の中で生えてる草みたいなイメージ。『水を欲してた!』みたいな」(雨男の影響かグラウンドコンディションが悪い日が多くても、前向きに捉えるという意味で話した言葉。ポジティブ思考が躍動の要因の1つだったのかもしれない=古財稜明)

▽阪神原口文仁内野手「さあ行こう、バモス!」(今季途中から試合前の声出しの最後に『バモス』をつけるのが恒例に。スペイン語で『さあ行こう』の意味があり、チームだけでなくファンにも浸透。阪神38年ぶりの日本一を導く“魔法の言葉”となった=中野椋)

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