阪神梅野隆太郎捕手(32)が18日に沖縄・宜野座で自主トレを公開し、達成すれば8年連続となる開幕マスクへの思いを語った。
入団2年目の15年に初めて担い、17年からは7年連続で開幕戦に先発出場。今季も先発すれば「8年連続」で「9度目」となる。いずれも田淵幸一を超える球団生え抜き最多記録。「気持ちは変わらない」と強い決意で狙いにいく。昨季死球で負った左尺骨骨折も順調に回復。ケガ予防に重点を置いて野菜も大量摂取し、万全な状態で開幕に向かう。
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自身の連続記録を伝え聞いた梅野は「えぇ、そうなんや」と意外そうな表情を見せた。入団2年目の15年に初めて務め、17年から7年連続でかぶってきた開幕マスク。1年1年必死につかみとった定位置だからこそ、時間の経過に驚いた。
「自分は『絶対に開幕』というところも、もちろんあった。そうやってきた積み重ねだと思う。そこの気持ちは変わらないので」
田淵幸一を超える球団生え抜き最多記録もかかる今季。その座を譲る気はさらさらない。
昨季負った死球による左尺骨骨折のリハビリも順調に進む。「日に日に良くなっている」。直近では屋外での打撃練習も開始。この日は同じ球場で自主トレを行う西純のブルペン投球も座って捕球した。速球に対しても問題なくミットを「ビタ止め」していた。
「ケガをしている間は『野球がやりたいやりたい』という気持ちだった。やっとスタートを切れる、その楽しみが強い。キャンプインからしっかり動けるように状態確認しながら、例年より早めに仕上げたい」
プレーできる喜びをかみしめ、準備を続ける
今季の目標は「自分でケガをしない」こと。自主トレ中には管理栄養士の岩根沙恵子さん(33)を4日ほど呼び、栄養面などの勉強にも励んだ。特に野菜は1日の理想量として350グラムの摂取を推奨され、多く食べるように心がけている。他にも「夜は50~60グラムの野菜、小鉢から食べること」「朝はストレッチしながら起床」など、生活の細かな部分から指導を受けた。
「どういう栄養を摂って、どうコンディションを整えるか。(体の)中から変えていこう、いろんな知識を知ろうというところから」
昨季は自分で防ぎきれない死球で途中離脱した。出場できないつらさを知るから「予防」に重点を置く。
他球団の後輩捕手らと行う今回の自主トレ。初々しさなどを感じながら心機一転、今季に臨む。
「野球がやりたくてもやれない思いをした分、チームのために貢献したい。その一心で、またスタートを迎えたい」
チームの野手最年長。再びナインの核となり、連覇を目指す。【波部俊之介】
<昨季の梅野>
▼正捕手指名 岡田新監督が就任早々「基本、梅野で行くよ」と指名。
▼右肘違和感 春季キャンプ中の2月末、右肘の違和感のため別メニュー調整。3月5日のオープン戦(対オリックス)で途中出場復帰し、安打も放った。
▼開幕戦でマスク 3月31日のDeNAとの開幕戦で先発マスク。先発青柳らをリードし、開幕戦勝利に導いた。
▼打撃不振 バットの方はふるわず、一時は打率1割を切ることも。坂本に先発マスクを譲るケースも増えた。
▼骨折離脱 8月13日ヤクルト戦で左手首付近に死球を受け「左尺骨骨折」で離脱。そのままレギュラーシーズンを終えた。出場72試合で打率1割9分4厘、1本塁打、19打点だった。
▼復帰 リハビリを経て日本シリーズで1軍に復帰。第6、7戦でベンチ入りしたが、出場はなかった。