ソフトバンク東浜巨投手(33)が24日、雪降る筑後で今季の雪辱を誓った。福岡・筑後市のファーム施設で自主トレを公開。6勝7敗、防御率4・52だった昨季から復活するべく、宝刀シンカーを進化させていると明かした。17年の最多勝右腕も先発ローテーションを争う立場。積雪の影響で球場到着が遅れるハプニングにも動じず約2時間半みっちり汗を流した。

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雪が舞う屋外を横目に、東浜は室内で黙々と汗を流した。午前9時半に練習開始予定だったが「(県南部の)大牟田にいて、いつもは20~30分で着くんですけど今日は1時間20分かかりました」と苦笑い。約40分遅れで自主トレ公開はスタートした。「公開日なので来ないといけないかなと思って来ました」。2時間半みっちり練習し、冗談を飛ばすほどご機嫌だった。

昨季は開幕ローテ入りもシーズン成績は6勝7敗、防御率4・52。終盤には体調不良で戦線離脱するなど不本意な1年だった。17年に16勝で最多勝、22年にはノーヒットノーランを達成した右腕にとって満足できる数字とは程遠かった。「反省の多いシーズンでした。しっかり(先発)ローテーションの一角を勝ち取れるように。そこに関しては常に頭の中に入れて練習しています」。現状のローテーション確約は有原と和田のみ。雪降る筑後で東浜が雪辱を誓った。

宝刀シンカーの進化で新たな自分を築く。「真っすぐがいいというのを前提で話すと、一番は僕の決め球になるシンカーとスライダー。そこを勉強しながらやってます」。特にシンカーは東浜にとって生命線。最多勝シーズンでも軸となった変化球だ。現在は回転数や軌道などをデータ分析して改良中。千葉県にも出向いて測定を行ったという。「いろいろな所に行ってデータも出してもらいながら。アナリストの人たちとも話しながらやっている」。過去を振り返っての理想のシンカーを問われると「過去は過去。また新しい自分を作っていく」とステップアップを目指す。

前日23日まで3日連続でブルペン入り。キャンプイン前に3連投もこなすほど状態は仕上がっている。「もうキャッチャーを座らせて投げていますし、そういったところはしっかりできています」。昨季2割8分9厘だった被打率に関しても「低ければ低いほどいい」と改善を目指す。自主トレ後は即席雪だるまの横で笑顔の写真撮影。東浜の表情には充実感が漂っていた。【只松憲】

 

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